第150回芥川賞受賞作、小山田浩子『穴』が掲載されている、文芸春秋3月号を買ってくる。
受賞作を読んだけど、いい意味でも、悪い意味でも、芥川賞らしい作品。
選評は、受賞作でなく、候補作の一つ、『さようなら、オレンジ』の選考委員の大激論になっていて、興味深く読んだ。受賞賛成派を、反対派がそのエネルギッシュなNO!パワーで押し切ったという感じ。
わしがこれまで読んだ中での、印象深い芥川受賞作は、『壁』安部公房、『岬』中上健次、『或る小倉日記伝』松本清張、『土の中の子供』中村文則、『夏の流れ』丸山健二、といったところかな。
で、ほぼ真ん中に、見開きカラーで「高岡市」の紹介ページ。芥川賞受賞作掲載という一番関心を集める号なんで、実にタイムリーではないか。
あと、靖国やら、北朝鮮やら、中国やら、NHK会長失言やら、といった、いつもの感じな特集紙面。
でも、この雑誌は、冒頭のカラーグラビアから、つかみの文化人らの随筆ページ、そして〆の書評ページが一番面白いのよね。
以前はずっと購読していたのだが、かさばるので、あっと言う間に本棚を占領するし、年末に廃品回収に出すのが、これまたたいへん。
なもんで、今は、興味あるところだけをなるべく立ち読みで済ましている。
文苑堂さん、ごみん。